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ゲーテとベートーヴェン

ゲーテとベートーヴェン

巨匠たちの知られざる友情

青木 やよひ
シリーズ・巻次 平凡社新書  249
出版年月 2004/11
ISBN 9784582852493
Cコード・NDCコード 0295   NDC 914.6
判型・ページ数 新書   264ページ
在庫 現在品切中
定価946円(本体860円+税)

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この本の内容
目次
1812年夏、二人の巨匠はボヘミアで出会う。ヨーロッパはナポレオンを中心に激しく動いていた。政治的・社会的状況を丹念に踏まえ、全く新しい視点で二人の生涯を追跡する。 1812年夏、2人の巨匠はボヘミアで出会う。
ゲーテ63歳、ワイマル公国の枢密顧問官として社交に余念がない。
ベートーヴェン41歳、〈不滅の恋人〉との恋に心を高ぶらせていた。
そして時代は、ナポレオンの没落を前にして激しく動いている。
政治的・社会的状況を丹念に踏まえ、
巨匠たちの交響する世界を臨場感豊かに描写する。

第1章 対照的な2人の巨匠
  アポロンとディオニュソス/それぞれの出自/天才児の育ち方

第2章 青春の惑いのとき――ゲーテ
  父との葛藤と自由の代償/回心と覚醒/《ヴェルテル》体験と女性遍歴

第3章 宮廷音楽家からの出発――ベートーヴェン
  自由都市と宮廷都市/少年音楽家とその自立/貧しさに鍛えられる
  ブロイニング家の人々とフランス革命

第4章 成熟のとき――ゲーテ
  ワイマルのゲーテ/フランス革命をどう見ていたか/「青春」からの使者ベッティーナ

第5章 両巨匠をつなぐもの
  『ヴェルテル』と『悲愴』の同時代性/“ミニョン”の出現/両巨匠をつなぐベッティーナ
  ゲーテとベートーヴェンの往復書簡

第6章 夏の保養地ボヘミア
  ゲーテとカールスバート/ベートーヴェンのボヘミア旅行/ゲーテとベッティーナの決別
  ベートーヴェン、2度目のボヘミア旅行/ベートーヴェンと謎の手紙/ゲーテ、テプリッツへ

第7章 世紀の出会い
  魅惑されたゲーテ/齟齬のはじまり/ベートーヴェンの幻滅とゲーテの寛容

第8章 知られざる幸福な再会
  フランツェンバートでの出来事/幸福な再会/それぞれのナポレオン観

第9章 2つの世界の交響
  『西東詩篇』の世界/ゲーテと音楽/ベートーヴェンの絶望の『日記』/東方への傾倒
  ベートーヴェンと訪問者たち

第10章 ゲーテの沈黙とベートーヴェンの政治意識
  ゲーテの回春とベートーヴェンの手紙/ゲーテの沈黙/ベートーヴェンの政治意識
  ベートーヴェンの臨終

エピローグ
あとがき
略年表
主要人名索引
参考文献