イタリアは素晴らしい、ただし仕事さえしなければ
加藤 雅之 著
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シリーズ・巻次 |
平凡社新書 399 |
出版年月 |
2007/11 |
ISBN |
9784582853995 |
Cコード・NDCコード |
0225 NDC 293.709 |
判型・ページ数 |
新書 208ページ |
在庫 |
現在品切中
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イタリアは素晴らしい。そこで仕事さえしなければ……。悪戦苦闘を重ねた元特派員が愛情と怨念をこめて描く、あまりに“イタリア的”な社会と人々の実像。
輝く太陽と青い空、古い歴史を物語る遺跡、
偉大な芸術と音楽、そして美味しい料理……。
イタリアは本当に素晴らしい国だ、
ただし、そこで仕事さえしなければ!
究極のマイペース社会に立ち向かった日本人記者が
体験する、もはや笑うしかない悪戦苦闘の数々。
あまりに“イタリア的”な人々と社会の実像。
こんな国、二度と行きたくない!?
はじめに スイスから見た異次元世界
序 アルプスを越えれば
目の前のイタリアに痛む懐/峠超えまでに言葉は三つ
温暖な湖水地方に騙されるな/イタリアなのにフランス語
ドイツ語地帯でシルヴプレ/高速だろうと路肩でバック
フランスの青はイタリアの緑/時刻表はあくまで「参考」
飛ばない飛行機、買えない自動販売機/どこもかしこもイタリア料理
ジュネーブのパスタは給食うどん風/美術館でも黙っていない
泥棒集結のミラノ中央駅/小銭やトイレの準備は怠りなく
子供が騒いでも愛を語る
第1話 教皇死去と新教皇――そのときイタリア人は
法王の応援もサッカー風/復活祭は乗り切ったけれど
何はなくとも記者証/バチカンもやっぱりイタリアだ
愛想の悪い聖職者/イタリア人は熱心なカトリック?
宗教か、ナショナリズムか/プロテスタントの町のカトリック司教
今も秘密口座に大金か/ルソーが宗教家だったら
大行列に突然、終了のお達し/さすがプロの仕事
壮麗な葬儀の裏にはゴミの山/いよいよコンクラーベ
「二七年もどんな準備をしてきたんだ?」/幼児虐待してもコンドームは禁止
最初はおとなしかったけれども……/「法王はドイツ人だから」
第2話 オリンピックはイタリア流運営で
快挙はあったものの……/あまりイタリア的ではないトリノ
因縁の旧王家のスキャンダル/財力でスイス、シオンを逆転?
本当にイタリアで五輪ができるのか?/交通機関と宿舎不足に懸念
最後になんとか恰好をつける/「搬入口」で記者証発行
高級ホテル「すみれ荘」、一泊五万五千円/バス停はどこだ
ボランティアが「主役」/これで本当に大成功なの?
イタリアとロシア企業の共通点/仕事をするとイタリア嫌いに?
第3話 なぜベルルスコーニなんて人が首相だったのか
もう一息で逆転勝利/「共産主義者は赤ん坊を食べる」
整形・植毛で臨んだ統一地方選も惨敗/実業家としてのカリスマ性
インテリ左派嫌い/欧州人たちはお互いをどう思っているのか
表面上は静かな選挙戦/出口調査は予想通り
ベルルスコーニ氏、一時逆転/最後は終身議員と海外議席で決まり
先行き厳しいプローディ政権/相変わらずのお騒がせも影響力は低下
ムッソリーニと比べると?/スイスでも右派が台頭
「外国人はもう十分」
第4話 英語ができなくて何が悪い
国際舞台で印象の薄いイタリア/イタリアにも国際機関がある
難航続くWTO/多国間交渉は苦手なイタリア
英語で質問しても答えはイタリア語/イタリア語が話せればあなたもイタリア人!
人間味溢れる外交だけど/悪い評判に苦労する真面目な人も
ジュネーブも英語だけではちょっと/イタリア人のためのイタリア文化
独特なポピュラー音楽の世界/イタリア人はだみ声がお好き
今でも人気のプログレ/やっぱり情熱の国
おわりに 実はいいかも(?)、イタリア
もう一度イタリアで仕事と言われたら/あこがれるけど真似するのは
本当に何もしないバカンス/サッカー好きも度を越すと
ちょっと離れて見ればいい国じゃない?