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大江戸お寺繁昌記

大江戸お寺繁昌記

安藤優一郎
シリーズ・巻次 平凡社新書  495
出版年月 2009/11
ISBN 9784582854954
Cコード・NDCコード 0221   NDC 210.5
判型・ページ数 新書   216ページ
在庫 在庫あり
この本の内容
目次
お寺は辛気くさい? いえいえ、江戸では違いました。大奥に営業をかけたり、宝物をお披露目したり、芝居や寄席の会場かと思えば、金融機関であったり……。賑やかな江戸のお寺をご覧あれ! 江戸時代、お寺は敬虔な信仰空間であるとともに、賑やかな商業空間であり、娯楽空間だった。境内には、たくさんの飲食店が並び、芝居や寄席の客がどっと押し寄せ、富くじが行われ、さらには金融業まで営まれていた。また、表の舞台とは別に、将軍家や大名を檀家にするべく、大奥などへの営業活動も活発に行われていた。現代のお寺とはちょっと違う、華の御江戸のお寺の賑わいをご覧あれ!
はじめに──東京タワーから見た江戸

第1章 江戸で急成長していくお寺
1 江戸はお寺がいっぱい
江戸の一五%は境内地/続々進出する寺院/お寺の収入源
2 将軍様の檀家争い~増上寺vs.寛永寺
将軍の菩提寺・増上寺/生臭さも袖の下次第/霊廟のメリット/二つの菩提寺/交互に霊廟が建立される/祥月命日の賑わい
3 江戸出開帳という営業活動~成田山と川崎大師
成田山飛躍の秘密/成田不動、吉原に向かう/江戸の話題をさらった大パフォーマンス/将軍徳川家斉の厄除け参詣/将軍の身代わりとなる/江戸っ子の誘致活動

第2章 大奥との深い関係
1 大奥が造ったお寺
無くてはならない大奥/桂昌院様々の護国寺/「日蓮宗」感応寺の復活/金品の寄進から鰻の放生まで/改革政治の生け贄にされた感応寺
2 大奥への熾烈な接待攻勢
日蓮宗vs.浄土宗/多彩な献上品/寺社奉行への圧力
3 葵ブランドの獲得
寄進品の役割/ブランド価値低下を恐れた幕府/身延山祖師像に押し寄せる奥女中たち/賽銭箱、大名屋敷まかり通る

第3章 お寺の“助成獲得”大作戦
1 東大寺の大仏殿再建始末
奈良の大仏と鎌倉の大仏/露座の大仏/公慶上人登場/大仏の開眼供養/桂昌院の鶴の一声/三分の二に縮小された大仏殿/大仏殿の復活
2 御免勧化に走る僧侶たち
深刻な幕府の財政事情/助成のランク/お墨つきの勧化/修復は世間の助力で/勧化の成果
3 乱立する富興行
富札の大量発行/幕府の規制緩和/大般若経の読経/富興行の禁止
4 寺院の金融業
金銭トラブルの続出/祠堂金による利殖/寺院に出資する町人・農民たち/幕府に資金運用を委託する

第4章 エンタメ文化の発信地
1 江戸のイベント会場
境内は飲食街/境内は芝居街/境内は芸人の登竜門/江戸の生活を支える寺院
2 境内から女性アイドル誕生
人気絵師に見初められる/笠森お仙ブームの到来/浅草寺で火花を散らす/消えたお仙/減らない遊女商売/お寺参りが遊女屋通いの口実に
3 娯楽性を増す御開帳
開帳はイベント次第/山伏が烈火の中を歩く/本尊よりも霊宝/浮気の江戸っ子

第5章 講の人々が支える寺院
1 江戸の多彩な講
檀家とは何か/お寺ファンの裾野を広げた講/神社の門前にまで講中が/講特約の旅籠屋/いたれり尽くせりの精進料理/江戸の富が流れ込む
2 檀家増加を目指す高尾山
霊山高尾山/江戸の護摩檀家/紀州徳川家との深いつながり/高尾山の巻き返し/講中廻り/講社再興と信徒増殖
3 大山講中を組織する御師たち
大山詣/納太刀の風習/両国橋での水垢離/忍野仕事/宿坊経営/檀那廻り/御師からのお土産/講元あっての営業活動

対談 お寺よ、もっと開かれろ!
松本圭介(彼岸寺)+安藤優一郎
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