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闘うレヴィ=ストロース

闘うレヴィ=ストロース

渡辺 公三
シリーズ・巻次 平凡社新書  498
出版年月 2009/11
ISBN 9784582854985
Cコード・NDCコード 0236   NDC 361.235
判型・ページ数 新書   288ページ
在庫 在庫あり
定価880円(本体800円+税)

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この本の内容
目次
レヴィ=ストロースの壮大な思想は、図式的な理解を拒むが、「闘う知識人」としての姿を追うことでこの難題に挑む。100年を超える生涯で、彼は何と闘ってきたのか。第一人者による最良の入門書。
はじめに――異なるものへの態度
序 章 ひとつの長く豊かな生
    一〇〇歳を迎えた探究者/持続する速度と集中力/分野を超える問い/逆説を豊かに生きる/構造の逆説と歴史/時代とひとつの生/「退屈することはありません」/本書の構成
第一章 学生活動家レヴィ=ストロース――社会主義のモラルをもとめて
 1 「社会主義学生集団」事務局長
    一八歳のポートレート/『グラックス・バブーフと共産主義』から『社会主義学生』へ/一九二七―三〇年――学生活動家デビュー/一九三一年1――『社会主義の展望』
 2 西欧の外へ
    一九三一年2――『アデン・アラビア』/ 一九三二年1――兵役と「建設的革命」/一九三二年2――精神分析と政治/一九三三年――『白人の降架』
第二章 批判的人類学の誕生――修業時代
 1 ブラジルへ
    トランス・アトランティック・ノマド/政治へのスタンス/国際的内戦の時代/ブラジル――未知の世界へ/原初の人間/文明世界の戯画/野生への親密さ
 2 ニューヨークで
    『親族の基本構造』の探究へ/「親族の基本構造」による自然から文化への移行/交換の規則と自由/『親族の基本構造』概要/『親族の基本構造』からの展開
第三章 野生の思考へ向かって――模索の時代
 1 神話研究への助走
    構造と幻想/親族体系・言語体系・神話体系/言語相対主義への批判/音韻論の第二の啓示と神話の構造/神話と生存の諸条件/構造化された感性の体系としての文化
 2 ユネスコと野生の思考
    ユネスコ事務局長レヴィ=ストロース/『人種と歴史』/「文化的不連続性」という問題/生命の多様性という主題/『野生の思考』1――野生を生きる/『野生の思考』2――自然のなかの社会と歴史のなかの社会/種操作媒体から他者としての生物へ
第四章 もうひとつの豊かさの思考――神話論理の森
 1 神話の新世界の踏査
    探検のルートマップ/神話による自然から文化への移行/神話研究の旅程/変換のネットワーク/『生のものと火にかけたもの』と『蜜から灰へ』/『食卓作法の起源』/『裸の人』と『やきもち焼きの土器つくり』
2 双子であることの不可能性
    「発見」の五〇〇年/『大山猫の物語』/オオヤマネコとコヨーテ/分岐とネットワーク/南北アメリカ神話の共鳴――双子としての兄弟/不可能な双子
おわりに――自然・歴史・芸術
あとがき
レヴィ=ストロース略年譜
レヴィ=ストロース著作・論文リスト
参照・引用文献一覧

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