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建築のエロティシズム

世紀転換期ヴィーンにおける装飾の運命

田中純
シリーズ・巻次 平凡社新書  611
出版年月 2011/10
ISBN 9784582856118
Cコード・NDCコード 0252   NDC 529
判型・ページ数 新書   208ページ
在庫 在庫あり
この本の内容
目次
19世紀末から20世紀初頭のヴィーンを舞台に、装飾が担った意味の分析から、建築のエロティシズムを考察。ロース、フロイト、カフカ、ヴィトゲンシュタイン等、文学・芸術・思想が織りなす論理にこそ建築の官能性は宿る。 一九世紀末から二〇世紀初頭のヴィーンを舞台に、装飾がそこで担った意味の分析を通じて、近代建築のエロティシズムを考察した意欲作。
徹底的に問題にされるのは建築の論理的官能性だが、それは合理性や社会性に逆らう何ものかである。その意味で真の建築家とは犯罪者にほかならない。
いま、われわれが取り戻すべきは、建築へのファナティックな探偵の眼差しだ。
はじめに
第1章 オーストリアの終焉──聖なる春のヴィーン
価値真空の装飾/様式の問題
技術との対決/反撃する建築家
眼の停止点/旧世界の墓碑のために

第2章 建築家のダンディズム──アドルフ・ロース1
ダンディの法/婦人服のモード
カルマの館/モードの終わり?

第3章 反フェミニストの遺書──オットー・ヴァイニンガー
『性と性格』/セックスしかない女、セックスを超越した男
女は存在しない/女としてのユダヤ人
ロースとヴァイニンガー

第4章 装飾と犯罪──アドルフ・ロース2
ダンディによるオタク批判/装飾と性衝動
ダンディとしてのわれわれ/ロース・ハウスのスキャンダル
装飾の犯罪学/カフカにおける「装飾と犯罪」

第5章 装飾としてのペニス──ジークムント・フロイト
フェティシズムの構造/装飾と去勢
超自我の生成/倒錯者の戦略

第6章 両性具有の夢──アドルフ・ロース3
女性的な剰余空間/被覆の原理と写真嫌い
文字の去勢/破壊する建築家

第7章 恐るべき子供たち1──オスカー・ココシュカ
アルマとの恋愛体験/フェティッシュとピュグマリオン
人形愛という狂気(マニア)/皮剥ぎと女の欲望

第8章 恐るべき子供たち2──ルートヴィッヒ・ヴィトゲンシュタイン
ヴィトゲンシュタインの建築/扉と窓の明晰化
独身者と花嫁/法と倫理のエロティシズム

おわりに
ガラスのペニス/装飾の運命

あとがき
主要参考文献
  • 今日の平凡社
  • カスタム出版
  • 入れサービス