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カタルーニャを知る事典

カタルーニャを知る事典

田澤耕
シリーズ・巻次 平凡社新書  674
出版年月 2013/03
ISBN 9784582856743
Cコード・NDCコード 0222   NDC 236
判型・ページ数 新書   296ページ
在庫 現在品切中
定価946円(本体860円+税)

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この本の内容
目次
ピカソやダリが生き、現代ではガウディの建築やサッカーのバルサが人々を魅了してやまないバルセロナ。この街を中心に、スペイン随一の繁栄を誇るカタルーニャのすべてを、第一人者が紹介する。 ガウディーの建築やサッカーのバルサなど、いまでは観光地としても人気の高いバルセロナ。その街を中心にスペイン随一の繁栄を誇るカタルーニャは、かつて地中海を制覇した大帝国として君臨していた。中世の栄光から長い停滞を経て復興を目指すなか、近年では独立の機運も高まり、さらなる注目を集めている。政治から歴史、文学、芸術、スポーツまで、一冊でカタルーニャの魅力を味わい尽くす。
まえがき

I カタルーニャとは
「カタルーニャ」はどこを指すのか
「カタルーニャ」は国なのか、一地方なのか
カタルーニャの姿かたち
ムンサラット

II 政治・経済──スペインの中のカタルーニャ
法律から見たカタルーニャ
カタルーニャは独立するのか
超大規模デモ/マス大統領の決断/なぜ独立したいのか
独立できるのか、独立したらどうなるのか

III 歴史──中世の栄光、長い停滞、そして復活
カタルーニャの誕生
国土再征服とカタルーニャ・アラゴン連合王国の栄光
凋落と長い停滞
米西戦争の敗戦とカタルーニャの復活
米西戦争/カタルーニャの復活/プリモ・デ・リベラ将軍の独裁政治
スペイン内戦とカタルーニャ
スペイン第二共和制/スペイン内戦勃発
フランコ独裁下のカタルーニャ
カタルーニャの戦後/カタルーニャの復興
民主スペインにおけるカタルーニャ
フランコ後──民主化への道/社会労働党政権誕生

IV 言語──民族のアイデンティティとしてのことば
カタルーニャ語はどんな言語か
起源/特徴/方言
起源、発展、そして衰退
一九世紀の復活から二〇世紀の民主化まで
スペイン継承戦争とカタルーニャ語/「ラナシェンサ」──カタルーニャ語の一九世紀ルネサンス
スペイン内戦とカタルーニャ語
二言語社会カタルーニャ

V 芸術──創造性のDNA
カタルーニャ芸術のルーツ──ロマネスク
ムダルニズマ(モデルニスモ、近代主義)
バルセロナを彩るムダルニズマ/「四匹の猫」
〈建築〉 
天才アントニ・ガウディーは江戸時代人──アントニ・ガウディーI
時代の寵児から神の建築家へ──アントニ・ガウディーII
〈絵画〉 
ピカソのバルセロナ時代
素朴な巨匠ジュアン・ミロー
奇人? 凡人? サルバドー・ダリー
若き日のダリー/パリのダリー/奇人? 凡人?
現代美術の巨匠アントニ・タピアス、ミケル・バルサロー
アントニ・タピアス/現代カタルーニャ美術界の旗手、ミケル・バルサロー
〈音楽〉 
カタルーニャのクラシック音楽家たち
アンリック・グラナドス/イサアク・アルベニス/フランセスク・ダシス・タレガ
フラダリック・ムンポウ
世界最高のチェリスト、パウ・カザルス
国連総会での『鳥の歌』演奏/カザルスの生い立ち/平和主義者カザルス
ムンサラット・カバリェーとジュゼップ・カレラス──カタルーニャ出身のオペラ歌手たち
ムンサラット・カバリェー/ジュゼップ・カレラス/その他のオペラ歌手たち
リセウ音楽院とリセウ大劇場
抵抗の歌ノバ・カンソー(新しい歌)
フランコ独裁政権への抵抗/「一六人の判事」/スペイン語か、カタルーニャ語か/世代交代

VI 文学──世界水準の文芸
中世から一九世紀半ばまで──誕生、隆盛、そして停滞と復活
「カタルーニャ語の父」ラモン・リュイ/騎士道小説の傑作『ティラン・ロ・ブラン』
停滞期から「ラナシェンサ」(一九世紀ルネサンス)へ
ムダルニズマから現代まで
「ムダルニズマ」の文学/「ノウサンティズマ」とアバンギャルド文学
スペイン内戦とカタルーニャ語文学/内戦後のカタルーニャ語文学

VII スポーツ──カタルーニャの闘魂「バルサ」 
「クラブ以上のクラブ」──バルサ
二つの「バルセロナ・オリンピック」

VIII 食──美食家の天国へ 
カタルーニャの名物料理
サラダ・野菜料理/米・麺・パスタ・粉もの料理/肉・魚料理など/ソース/菓子・デザート
日本のオニギリに相当?──パ・アム・トゥマカット(トマト付きパン)
カタルーニャ人のキノコ好き
カタルーニャのワイン
カバ
レストラン「アル・ブリィ」(El Bulli)の超創作料理

IX 民俗・芸能──祭に彩られる街 
カタルーニャの祭と習俗
サン・ジョルディの日/パトゥム/サン・ジュアン祭──カニゴーの火
九月一一日「カタルーニャ国民の日」/地区の大祭/クリスマスの「糞ひり男」
カタルーニャの民族芸能
「カステイス」(人間の塔)/サルダナ

X 奇跡の都市バルセロナ 
市壁をめぐって──バルセロナの歴史I
古代バルセロナ/ローマ後のバルセロナ
市壁が消えた日──バルセロナの歴史II
市壁取り壊し後のバルセロナの発展/バルセロナ万国博覧会の影響/スペイン内戦後
バルセロナ万国博覧会(一八八八)
新時代の象徴としての万博/日本の出品
バルセロナを訪れた世界の著名人
ミゲル・デ・セルバンテス(一五四七─一六一六)+ドン・キホーテ
ハンス・クリスチャン・アンデルセン(一八〇五─七五)
フレデリック・ショパン(一八一〇─四九)+ジョルジュ・サンド(一八〇四─七六)
アルベルト・シュバイツァー(一八七五─一九六五)
バルセロナを訪れた日本人
天正遣欧使節/慶長遣欧使節/「帝国日本芸人一座」/貞奴

付録 意外なところにカタルーニャ 
カタルーニャ発の有名ブランド
チュッパチャップス/ダノンのヨーグルト/靴の「カンペール」(Camper)
イスパノ ‐ スイサ(Hispano-Suiza)
カタルーニャ人が発明した潜水艦
あの人もカタルーニャ人──歴史上の有名人たち
コロンブス/ボルジア家/トロツキーの暗殺者マルカデー

あとがき 
カタルーニャ史略年表/参考文献/索引

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