日本経済はなぜ衰退したのか
再生への道を探る
伊藤 誠 著
|
シリーズ・巻次 |
平凡社新書 678 |
出版年月 |
2013/04 |
ISBN |
9784582856781 |
Cコード・NDCコード |
0233 NDC 332.1 |
判型・ページ数 |
新書 232ページ |
在庫 |
現在品切中
|
いま日本経済は、資本主義市場経済の内部から生じた世界恐慌の打撃に苦しみ続けている。この低迷をどう打開すればいいのか? アベノミクスで本当によくなるのか? 直すべき課題を明らかにする。
二〇〇八年のサブプライム金融危機は、新自由主義を推進してきたアメリカ経済の内部から生じた自己崩壊だった。この危機はユーロ圏へと連鎖反応を引き起こし、ソブリン危機による新たな世界経済危機へと連なっていく。本書では、日本の経済成長に大きな打撃を与えてきた近年の世界恐慌に分析と考察を加え、日本経済は、今後どうあるべきか、直すべき課題を明らかにしていく。
はじめ
第一章 たらい回しされる世界恐慌
一、発端としてのサブプライム恐慌
二、一時的景気回復からソブリン危機へ
三、新自由主義的緊縮政策からの反転は可能か
第二章 世界経済危機の構造と動態
一、労働力商品化にもとづく資本主義の矛盾の現実的展開
二、世界経済のリ・オリエントか
三、資源・環境問題の制約
第三章 深まる日本経済の衰退
一、低成長から超低成長へ
二、東日本大震災と原発事故の衝撃
三、産業空洞化とサービス経済化
四、生活基盤の不安定化と格差の拡大
第四章 新自由主義政策の意義と限界
一、その本質と基盤
二、成績は評価できるか
三、変化への期待はなぜ裏切られたのか
第五章 どうすれば打開できるのか
一、打開すべき問題点
二、二一世紀型の社会民主主義と社会主義の理念
三、日本経済「再生」への戦略課題
あとがき
参考文献