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終活難民

あなたは誰に送ってもらえますか

星野 哲
シリーズ・巻次 平凡社新書  719
出版年月 2014/02
ISBN 9784582857191
Cコード 0239
判型・ページ数 新書   200ページ
在庫 在庫あり
この本の内容
目次

急増する孤独死、深刻化する無縁社会……。人が看取られ、弔われるということは、もはや当然のことではなくなっている。死後を託す人がみつけられない人々を支え、他者とともに生きる「生」を取り戻すために私たちが今なすべき選択とは何か。「跡継ぎ」が不在の時代に、社会で死を受け止める道を模索する。

はじめに

第一章  死後の安心システムの崩壊

1 墓と葬儀の変化
「葬送の山が動いた」/血縁も継承者の有無も関係ない
「自然葬」の実施とその影響/樹木葬の誕生
変わりはじめた行政/盛んになる「終活」/二つの「自分らしい」葬儀
生前に葬儀の予約をする/縮小する葬儀
2 変化の背景となる社会の「個人化」
意外に新しい「家墓」/民法の中の墓/現実には残ったイエ的慣習
問題は継承者の確保/死をどのように受け止めてきたか
崩壊した伝統的な弔い/葬儀個性化の二つの側面


第二章 国家と葬送

1 国が想定する葬送の担い手
顧みられることのない死/「家族」に頼り切る国
関係性を失った死の広がり/時代状況に合わない「標準」家族
2 「ライフエンディング・ステージ」の提案
経産省による提起/死に意識的な「消費者」として
「ワンストップサービス」の構築/個人化を進める過度の消費依存
主体者としての立場/国力・国富への貢献期待?
3 在宅看取りの時代へ
在宅看取りへ舵を切る国/地域包括ケアシステム構築は間にあうか
「平穏死」の流行/プラスイメージの「空気」


第三章  市民、自らを助く

1 生前契約「りすシステム」の誕生
歴博に展示された生前契約/葬儀の生前予約とは別モノ
死後事務から生前の身元保証まで/「家族の役割引き受けます」
入会時に必要な費用
2 そのほかの生前契約実施団体
福祉基金で貧困層にも対応/公益財団で
墓友たちの交流から
3 意識調査からみる生前契約
子どもがいても脱継承墓利用/四割近くが生前契約に前向き
子どもの有無が大きな影響/家族に頼り切る「脆さ」
4 利用者は語る
きょうだいや甥姪には頼れない/つながりで安心感
経済的困窮の中で/お守りみたいなもの
NPOを積極的に変えていく
5 関係性を結ぶ
「志縁」「結縁」「情縁」「選択縁」/NPOへの不信感も
外部化の積極的側面への期待
6 課題
「りす」の会計報告分析/寄付金で収支が均衡
不可欠な長期継続性/事業収入で安定した財政のNPOも
死の個人化を助長?/「力」のある人しか利用できない
7 自治体による「生前契約システム」
足立区の「高齢者あんしん生活支援事業」/伸びない利用者数
導入に二の足を踏むケースも/「効率」で勝るNPO


第四章  「弔われる権利」とその担い手

1 葬送の社会化と「弔われる権利」
「官/民/協/私」の四元モデル/葬送の受益者とは
福祉やケアの一分野としての位置づけ
2 「弔われる権利」という概念
「弔われる権利」とは/死を完成させる「他者」/敬意の対象となる遺体
社会に「逆立ちした視点」/弔いをめぐる権利の四つの形態
葬送の主体はだれなのか/協セクターの役割
3 まとめ
負担の最適解/制度づくりで国が果たす役割
企業との関係/地域が果たせる役割/死が結ぶ共同体
高齢者が高齢者を支える/寺への期待
脱継承墓の延長としての生前契約システム/自助・共助・公助の支えあい


あとがき

主な参考文献

関連書籍

これからの死に方

これからの死に方

どこまで死や葬送の自由は許されるのか

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