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遺品整理士という仕事

遺品整理士という仕事

超高齢化社会=日本で高まる遺品整理業者の需要。よい遺品整理とは? 生前整理は必要? 依頼のポイントを第一人者がアドバイス。

木村 榮治
シリーズ・巻次 平凡社新書  767
出版年月 2015/03
ISBN 9784582857672
Cコード・NDCコード 0239   NDC 385.6
判型・ページ数 新書   204ページ
在庫 在庫あり
定価836円(本体760円+税)

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この本の内容
目次

故人の部屋を片づける大事な「遺品整理」。高齢化と核家族化が進む日本では、遺品整理業者のニーズが高まっている。だが残念なことに悪徳業者も多い。プロフェッショナルの遺品整理とは? 生前整理は必要? 依頼の際のポイントは? 業界の第一人者が丁寧にアドバイス。整理するのは「もの」だけではない、遺族の「心」だ――遺族の思い出を守る、その仕事の神髄をのぞく。

はじめに 私が遺品整理士認定協会を立ち上げたわけ

第一章 無法地帯に投げ込まれる遺品を救え
遺品整理士はコーディネーター/本来なら遺族が行うはずの遺品整理
「一世代につき一軒」がもたらした変化/高齢者単独世帯はどんどん増えていく
どんな人も他人事ではない/遺品整理で陥りやすい三つのトラブル
家庭ごみを運べる業者はどのように選ばれているか/「不用品回収車」はなぜ怪しいか
許可を持っているにもかかわらず不法投棄をする業者も/悩ましい状況に一筋の光が
回収と買い取りの間の一線を越えてしまう業者
無知ゆえに安価で買い取る業者は善か悪か
価値あるものもまとめて一山いくらで買い取る悪徳業者
見えない不正から依頼者を守る「遺品整理士」と「遺品査定士」
全国組織・第三者機関としての当協会

第二章 遺品整理士の正しい仕事
実際の仕事ぶりから/遺品整理のその後――供養される遺品たち/古物販売とリサイクル
3Rの先にある「リバリュー」という概念/遺品にプラスの価値を
遺品に新たな命を吹き込む「リペア」の精神/寄付や寄贈を望む声も

第三章 今から備える遺品整理
多くの人が感じている「生前整理」の必要性/施設に移る際の整理も増えている
親の家を片づけたい/生前整理を行うときの二つのポイント/お金の負担を軽くするには
一般的な相場が存在しない遺品整理/具体的な金額を知ることが節約への近道
あえて整理しないという考え方も/心の負担を軽くするには/エンディングノートの役割
エンディングノートに書くべきこととは/資産については詳細をありのままに
ペットの世話やものの寄付、寄贈についての情報
エンディングノートの保管と書くときの心構え
エンディングノートを書いてもらいたいときには
施設移動に伴う整理は心の負担を減らすチャンス
お金の負担も心の負担も最大になる「孤独死」/孤独死の現場とは
孤独死の後に遺族が置かれる状況/通常の二倍もの費用がかかる特殊清掃
これからも増えていく孤独死/孤立死に陥らないために/セルフ・ネグレクトという新しい問題
「まさか自分の親に限って」が一番危険/普段から少しずつの交流を
難しい人には行政の力を借りて歩み寄りを/すでにこもりがちになっていたなら
遠い親戚が心配な場合/スタイルに合わせた見守りと生前整理を

第四章 よい遺品整理とは
遺品整理をプロに頼むということ/金・もの・心のトラブルに発展させないために
トラブルの実例から傾向を読み取る/まずは自分の金銭感覚を再確認
よい業者の見分け方/トラブルを回避するために/信頼できる査定士とは
遺品整理に向けて自分の心をもう一押し/グリーフケアの一環としての遺品整理
遺品整理は心の整理/遺品をどう残すか/見えない遺品も大事に育てていく

おわりに 遺品整理のこれから

参考文献