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音楽に自然を聴く

音楽に自然を聴く

500年にわたる音楽史から、人間が「自然」と共鳴しながら紡いできた豊かな世界を紹介し、新しい音の聴き方を提案する。

小沼 純一
シリーズ・巻次 平凡社新書  812
出版年月 2016/04
ISBN 9784582858129
Cコード・NDCコード 0273   NDC 760
判型・ページ数 新書   216ページ
在庫 在庫あり
定価880円(本体800円+税)

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この本の内容
目次

わたしたちの身の回りにあふれる自然から、人間の呼吸、声、ことば、時間・空間、楽器、そして音を記録・再生するテクノロジーまで──。

そこにある「自然」に耳を澄ませば、新しい音の広がり、世界の広がりが見えてくる。「音を聞く/聴く」とはいかなることかを一から考えさせてくれる、インスピレーションに満ちた一冊。

これを読めば、これからのあらゆる音楽体験がまったく新しいものに。

はじめに──誘い

第 1 章 楽器・声 ── 音のうつわ
楽器の分類 声 楽器のノイズ 聴く・聴こえない 楽器の呼吸・楽器の身のうえ
楽器と動物 楽器と植物 水や紙 音楽は自然、か

第 2 章 音・音楽のレトリック ── 似てる? 似てない?
共感覚? 歌舞伎の音 「日本の楽器」 音の効果 音の前後 音のあそび

[間奏]  音楽とことば?

第 3 章 虫たちいろいろ ── アニマ1
《蜘蛛の饗宴》 《子どもと魔法》 《利口な女狐の物語》
虫の声 セミ 「昆虫音楽」 聞いている/いない

第 4 章 きく
呼吸 あるエピソード きく オノマトペ/聞きなし ファンティの聞きなし
こたえる動物 ヴィヴァルディ《四季》 あらためて

第 5 章 鳥たち・動物たち ── アニマ2
メシアン どう表すか 鳥のうた 武満徹・吉松隆 《動物の謝肉祭》
動物の動き 音楽の冗談 ピーターと狼 バレエ ミメーシス
猫の音楽、犬の音楽 ラバ? ロバ? キャラクター化した動物

[間奏]  自然?

第 6 章 はえているものたち ── アニマ3
うつほ物語 「俊蔭」 雨の(レイン・ツリー)木(レイン・ツリー) 木にもとづく音楽 
Forest Symphony 木だけでなく

第7章 川・海・山・ながれ ── 水が、風景が
モルダウ/ヴルタヴァ 「風景」 川 海 クジラ 《夢の引用》《海へ》 水
水の表情 水/ピアノ ホールに降る雨

第 8 章 変化 ── 変わる、変わってゆく
変わる・変わらない 星のめぐり 季節のめぐり 邦楽の四季 音楽の「変化」
ひびきと数 演奏、時と場所 訪れる死 腐敗 音楽= music ? 
音楽という生 べつの生?

第 9 章 テクノロジー ── ひとの手が
『物が落ちる音』 テクノロジーによる発見 交通手段 テクノロジーを介して
気づく 「野生のオーケストラ」へ 諸刃の剣

おわりに