日本でいちばん平凡な名前の出版社
バッハ

バッハ

「音楽の父」の素顔と生涯

音楽史上最大の作曲家の素顔は、敬虔なルター派教徒にして普通の家庭人だった。彼が暮らしたドイツの街から生涯と作品の秘密を辿る。

加藤 浩子
シリーズ・巻次 平凡社新書  878
出版年月 2018/06
ISBN 9784582858785
Cコード・NDCコード 0273   NDC 762.34
判型・ページ数 新書   344ページ
在庫 在庫あり
定価1,012円(本体920円+税)

この本に対するお問い合わせ・感想

この本の内容
目次

世間並みの立身出世を願い、子どもの行く末を心配し、ときには喧嘩をし、妻を亡くして北の街へ傷心旅行に出る──。西洋音楽史上最大の作曲家は、敬虔なルター派教徒にして、

なによりも普通の家庭人だった! ドイツの一地方の作曲家として活動したバッハの音楽が、なぜ21世紀の今も愛好されるのか。彼が暮らしたドイツの街から、生涯と作品の秘密をたどる。最新の研究成果もレポート。巻末にディスクガイドを付す。

《目次》
はじめに

第一章 バッハとルター
時代の子バッハ/バッハはルターから生まれた/共通点の多い二人/ルターの礼拝改革/音楽好きだったルター/ルター派を超えたバッハの音楽

第二章 バッハへの旅──街でたどる生涯
ヴェヒマル──「パン屋」から生まれたバッハ一族のふるさと
アイゼナッハ──生まれ故郷はドイツ文化の一大中心地
オールドルフ──いちばん小さな「バッハの街」は「大バッハ」誕生のゆりかご
リューネブルク──北ドイツを代表する観光地はバッハの第二の故郷
アルンシュタット──バッハ青春の街は一族の本拠地
インタビュー① バッハの後継者たち その一──アルンシュタット・バッハ教会オルガニスト ヨルク・レディン
ミュールハウゼン──帝国自由都市での「自立」と充実した日々
ヴァイマル──ドイツ屈指の文化都市はバッハの飛翔の場
ケーテン──小さな君主国を包んだ「楽興の時」
インタビュー② バッハの使った楽器を再現する名演奏家──シギスヴァルト・クイケン
ライプツィヒ──音楽と商業で賑わった最大のバッハの街
インタビュー③ バッハの後継者たち その二──トーマスカントール ゴットホルト・シュヴァルツ

第三章 オルガンと世俗カンタータでたどるバッハの足跡
バッハのオルガン紀行──シュテルムタール、アルテンブルク、ハレ、ハンブルク
シュテルムタールのヒルデブラント・オルガン/アルテンブルクのトロースト・オルガン
ハレのシューケ・オルガンとライヒェル・オルガン/ハンブルクのシュニットガー・オルガン
コラム① 増え続ける「バッハ作品」
増える作品、濃くなる輪郭/埋もれていた「誕生祝いの歌曲」/立証された「師」との関係
世俗カンタータの舞台を訪ねて──ヴァイセンフェルス、ヴィーダーアウ、ツィンマーマンのコーヒーハウス
狩り好きの公爵が愛用した館/バロックの「総合芸術」が生まれたドレスデン・バロックの宝石/コーヒーハウスのテーマソングか、バッハ家の風景か
コラム② 二一世紀の「新発見」
「唯一真性の肖像画」は二枚あった!/「容貌」への飽くなき追求/バッハの「長持ち」の発見──決め手になったのは「紋章」

第四章 家庭人バッハ
二人の妻とその素顔/マリア・バルバラ・バッハ──バッハの結婚式/アンナ・マグダレーナ・バッハ──あるカントールの妻の人生、理想化された「糟糠の妻」/バッハの子供たち/マリア・バルバラの息子たち/アンナ・マグダレーナの息子たち/バッハの娘たち

第五章 バッハ・ディスクガイド


あとがき──バッハがあれば、生きていける

参考文献抄