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新版 死を想う

新版 死を想う 新刊

われらも終には仏なり

日本を代表する詩人と、水俣病を通して死を見つめ続けた作家が語る魂の対話。

石牟礼 道子
伊藤 比呂美
シリーズ・巻次 平凡社新書  884
出版年月 2018/07
ISBN 9784582858846
Cコード・NDCコード 0291   NDC 910
判型・ページ数 新書   232ページ
在庫 在庫あり
この本の内容
目次

水俣病をはじめ多くの死を見つめてきた作家は、どのように死をとらえどう生きるのか、日本を代表する詩人が率直に問いかけた魂の対話。

当時、介護と向き合いながら「死とはなにか」と考えた伊藤比呂美さんの素朴な疑問をきっかけに行われた対談は、「死」というテーマを足がかりに、若い頃のこと、介護のこと、病のこと、『梁塵秘抄』について……さまざまなひろがりを見せます。

「自分のときは、ぜひもっと前向きに死に取り組みたい。楽しく(というわけにはいかないだろうが)いそいそと死ねたらいい。それには、死というものについてもっと知らないといけない。死とはどういうものか」(伊藤)
「人生の終わりにはひとしなみに死が待っている。それはとっておきの、最大の、楽しみ」(石牟礼)

2007年5月に発売された平凡社新書に、石牟礼道子さんの詩(平凡社ライブラリー『のろとさにわ』の解説、1995年)と伊藤比呂美さんの追悼文(文學界2018年4月掲載)を増補した新版。石牟礼文学の入門書としても最適な1冊。

《目次》
まえがき  石牟礼道子

第一章 飢えと空襲の中で見たもの
パーキンソン症候群──読めなくなる、書けなくなる/声が出なくなるかもしれない
食べ物をつくれないのが不自由
石牟礼さんの印象に残っている死についてうかがいたい/飢えの経験/水俣の空襲
人間ってこんなものか/物資不足と竹槍訓練
そのころ、お年寄りはどうしてましたか
お年寄りも「この世に用があって生きている」

第二章 印象に残っている死とは
祖母の死/あの世は「良か所」/祖父・松太郎
父の死──猫のミーを懐に入れて、ぽとんと/いい死に方をした父
父は殺されたぽんたの解剖に立ち会った/『苦海浄土』を書く前に解剖に立ち会う
ぽんたの事件に死の実相を見た/行き倒れの人の死/一人で死ぬのは寂しかけん
お名残惜しゅうございます/父の葬儀/お母様のこと
「勉強しておけば道子に加勢できたのに」

第三章 それぞれの「願い」
『あやとりの記』──流々草花/お経はどこで習いましたか/『正信偈』を唱える
『梁塵秘抄』につながっていく/後白河院と白拍子/お能の魅力
いじめられっ子の味方をしてきた
父と母の老いと病気に向き合うと『梁塵秘抄』が現われる
後白河院が『梁塵秘抄』に込めた願い/景戒が『日本霊異記』に込めた願い
石牟礼さんの願いとは/宗教とは
「そらのみじんにちらばれ」──宮沢賢治との共通点/石牟礼さんの愛唱歌
自分が死ぬということ/寝たきりの母が「生きたい」と言う/自殺を考えたこと
弟の死/自分は半端な人間で

第四章 いつかは浄土へ参るべき
『梁塵秘抄』を飛び飛びに読む/「我等も終には仏なり」/「よろづの仏に疎まれて」
仏様と乞食さん/「勧進どん」への施し/「いつかは浄土へ参るべき」
自分は浄土へ参るのか/良か夢なりとも、くださりませ──七夕の願い
「遊ぶ子供の声聞けば」/「囃せば舞い出づる蟷螂、蝸牛」
伊藤さんの好きな法文歌/「人の音せぬ暁に」/『あやとりの記』のお経を唱える

あとがき  伊藤比呂美

増補 詩的代理母のような人ほか一編
満ち潮――解説がわりの献詩
詩的代理母のような人

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