足で葉を叩くドラミングで、チョウは味見し、産卵できる植物かを見分ける――アゲハチョウ研究の最新の成果による解説と美しい写真から、分子生物学や種の多様性の最先端に迫る。
アゲハチョウを入り口に、最先端の成果による解説と、昆虫写真の第一人者による約150種のアゲハチョウの美しい写真によって、分子生物学や「種の多様性」への理解を深めていく。
【第1章】世界のアゲハチョウと日本のアゲハチョウ(1. ヒトはHomo sapiens、ナミアゲハはPapilio xuthus 2. DNAが語るFamily History 3. DNAでは見えないFamily History 4. 世界のアゲハチョウはどこで生まれ、どのように分布を広げたのか 5. 日本のアゲハチョウと日本列島の成立)
【第2章】生き残るための知恵(1. 個よりも種を守る 2. マネシアゲハの戦略 3. 擬態の遺伝子 4.〈偶然と必然〉と〈使い回し〉は進化の基本原理)
【第3章】種分化の仕組みを探る(自然から実験室へ 2. 食草選択行動の仕組みに迫る 3. 産卵誘導に働く遺伝子を求めて)