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渋沢栄一の「論語講義」

渋沢栄一の「論語講義」

渋沢栄一
守屋淳 編訳
シリーズ・巻次 平凡社新書  546
出版年月 2010/09
ISBN 9784582855463
Cコード・NDCコード 0210   NDC 123.83
判型・ページ数 新書   272ページ
在庫 現在品切中
定価858円(本体780円+税)

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この本の内容
目次
“経営の神様”ドラッカーにも大きな影響を与えた渋沢栄一。その経営の背骨に据えた『論語』を、自身の波乱万丈の体験と、西郷、伊藤、大久保ら、偉人の思い出とともに語る。名講義、復活! “経営の神様”といわれ、その死後も大きな支持を受けるドラッカー。彼が日本を研究した際に、「企業の在り方」について、大きな影響を受けたのが、「日本の資本主義の父」渋沢栄一であった。その渋沢が、経営の柱として、人生の羅針盤として、終生、手放さなかったのが『論語』である。
本書は、最晩年に、幕末の志士、西郷隆盛、大隈重信、山県有朋や、慶喜など徳川家の人々の思い出とともに語り、書籍として刊行された『論語講義』の現代語訳。混迷を極める現代、顧みるべきは、日本の繁栄の礎と造った渋沢栄一と、2500年以上にわたって読み継がれてきた『論語』なのである。
まえがき
日本の基礎を築いた男/一から学ぼうとしたこと/講義に登場する維新の偉人たち

学而第一
1.習ったことを、折にふれておさらいし
3.言葉を飾り、顔色をやわらげて相手に媚びるのが
4.私は一日に何度も自分を反省する
5.国を治める基本は、なにごとも慎重を旨として
8.君子というのは、態度が重厚でなかったら
14.君子は、食べ物や住まいについて、ことさら贅沢を願わず
16.人から認められないと嘆く必要はない。むしろ

為政第二
1.政治の根本は、徳である
3.為政者が法律をふりかざし、刑罰をもって押さえ込もうとすれば
4.私は十五歳のとき、学問によって身をたてようとした
10.人を見るのに、現在の行動を観察するばかりでなく
11.過去の歴史を勉強することによって
12.君子というのは、特定の用途だけに役立つ道具のような人間であっては
14.君子はみなと仲良くするが、派閥はつくらない
15.読書ばかりに耽って思索を怠ると
17.子路よ、そなたに「知る」とはどういうことか教えてあげよう
24.自分の先祖の霊でもないのに祭るのは

八?第三
7.君子は、人と争わないものだ
8.『詩経』のなかに、「笑う口もとが愛くるしく、目は黒目がすっきりと」
13.偉いけれどご利益のない奥座敷の神様に媚びるより
18.礼に則って主君に仕えると、人はそれを卑屈にすぎるという

里仁第四
1.人は仁の気風あるところに住むのが美しい
5.人間であるからには、誰でも財産や地位のある生活を
7.人間というのは、いかにもその人らしい失敗をしでかすものだ
8.立派な教えを聞くことができたら
12.利益を優先させると、人の怨みを買うことが多い
16.行動に際して、義を優先させるのが君子
20.三年間、父親の敷いた道筋を変えないのが、孝なのだ
23.なにごとも控え目にすれば
24.君子は能弁である必要はない
25.徳のある人間は孤立しない
26.主君に仕えて、むやみに諫言ばかりしていると、うるさい奴だと退けられる

公冶長第五
6.この世の中はもはや救いようがない。筏にでも乗って
8.お前と顔回と、どちらが優れていると思うか
9.腐った木に彫刻することはできない
11.人が私に対してしたくないと思っていることは
13.子路は、教えを受けると、すぐに実践しようとした
14.評判の良くない孔文子という貴族は
16.晏嬰は交際の仕方が立派だった
19.季文子という貴族は、どんな場合でも三回考えてから行動に移した
20.?武子という政治家は、国が治まっていた時代には
24.言葉を飾り、顔つきをやわらげ、馬鹿丁寧な物腰で相手に媚びるのを
25.どうかね。一つお前たちの理想を聞かせてはくれないか

雍也第六
2.「弟子たちのなかで一番の学問好きは誰か」とたずねられて
9.顔回は見上げたやつだ。食べるものといったら
12.どうかね、立派な部下が見つかったかね
13.孟之反という貴族は、まことに謙虚な人物である
16.内面だけが立派でも外面がととのっていなければ
18.何かを知っているというのは、それを好きだという境地に
28.人民にあまねく恩恵を施して民生の安定を図る

述而第七
1.伝統に立脚して述べるだけで、新しいものは創作しない
3.徳が身についていないのではないか。
6.人として恥ずかしくない道に志し
8.相手の気持ちが盛りあがってこなかったら
10.いったん登用されたら、すすんで手腕を発揮するが
11.財産が追求に値するほどの値打ちを持っているものなら
18.孔子とはどんな人物ですか
22.天は、私に徳をさずけられたのだ
23.諸君よ、わたしのことをすべてさらけ出していないと思っているようだが
27.世の中には、十分な知識もなく、直観だけで
37.孔子の人柄は、温かさのなかに厳しさがあり

泰伯第八
2-1.謙虚はいいのだが、礼にかなっていなければ
2-2.君子が自分の親族に手厚くすれば
7.指導的な立場にある人物は、広い視野と強い意思力を持たなければ
9.人民というのは、政府の施政方針に従わせることはできても
16.情熱家でありながら表裏がある。無邪気でありながら慎みがない

子罕第九
4.孔子は四つの欠点を免れていた。第一に
6.あなたの先生は聖人なのでしょうか
10.先生は仰げば仰ぐほど高く、ここぞと切り込んでいっても
16.過ぎ行くものは皆この川の水のようなもの
18.山をつくるとする。あと土カゴ一杯分で完成するのに
22.若いということは、それだけで豊かな可能性をはらんでいる
24.常に誠実であることを旨とする。友を選ぶときには
27.冬の寒さが厳しくなったときに、はじめて、松や柏が
28.知者は迷わない、仁者は思い悩まない

郷党第十
8.飯はできるだけ精白したもの、膾はなるべく細かく刻んだものを

先進第十一
11.生きている人間にさえうまく仕えていないのだ。先祖の霊や
15.子張と子夏とでは、どちらが優れているでしょうか
20.論じることが堂々として誠実だからといって評価してしまうと
21.教えられたことは、すぐに実行すべきでしょうか
24.どうかね、荷が勝ちすぎはしないかね。あれのためにもならんよ

顔淵第十二
1.私心に打ち勝って、礼に合致することが仁である
3.仁とはどういうことでしょうか
5.他の人にはみんな仲のよい兄弟がいるのに、私だけは独りぽっちだ
6.水がじわじわとしみ込んでいくような讒言
7.食糧を確保すること、軍備を充実させること

子路第十三
1.自ら率先し、苦労することだ
6.為政者が自分の姿勢を正しくすれば、命令するまでもなく実行される
9.「人が多いな」「多いですね、この上は何をするべきでしょう」
23.君子は、協調性に富んでいるが雷同はしない

憲問第十四
14.お国の公叔文子殿は、物も言わず、笑いもせず
25.昔の人間は、自分を向上させるために学問をした。今の人間は
36.“悪意にも善意をもって報いよ”と言われますが
42.なにか意味ありげな調べだな
45.自分を磨いて謙虚な人間になることだよ

衛霊公第十五
11.遠い先のことまで対策を立ててかからないと
14.自分については厳しく反省し、他人には寛容な態度で臨む
19.君子というものは、一生の間に、何かひとつぐらいは
23.なにか一言で生涯の信条としたいような言葉がありましょうか
29.過ちに気づいても改めない。これが本当の過ちだ
31.君子の務めは、人の道を踏み外さないことが第一であって
40.言葉というのは、こちらの意思を正確に伝えることができれば

季氏第十六
7.君子は生涯に三つのことを警戒しなければならない
12.斉の君主であった景公は、四頭立ての馬車を千台も持っていた。しかし

陽貨第十七
2.生まれながらの素質に、それほどの違いがあるわけではない
3.ただ知能のうえで最高の人間と最低の人間とのあいだには
25.女と使用人は始末におえない。目をかけてやると

微子第十八
10.親族をおろそかにしてはならない。重臣たちに

子張第十九
10.君子は、充分に人民の信頼を得てから、はじめて使役にかり出す
11.重要な徳については、いささかの逸脱も許されない
20.暴君と言われる殷の紂王も、実際はそれほどひどいことをしたわけではない

堯曰第二十
3.天命に対して無自覚な人間は、君子となる資格に欠けている

論語総説
『論語』という書名の由来は、『漢書』芸文志のなかにこう記されている

『論語講義』のエピソードを中心とした渋沢栄一年譜

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