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水軍と海賊の戦国史

水軍と海賊の戦国史

戦国大名や国衆に“協力”した「水軍」は、江戸時代に入っても徳川将軍家の支配と鎖国体制を支えた。海上の戦いはいつ終息したのか。

小川 雄
シリーズ 中世から近世へ  
出版年月 2020/04
ISBN 9784582477429
Cコード・NDCコード 0021   NDC 210.47
判型・ページ数 4-6   256ページ
在庫 在庫あり
定価1,980円(本体1,800円+税)

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この本の内容
目次

大名や国衆に“協力”した「水軍」は江戸時代にもその編制と運用が維持され、徳川将軍家の全国支配と鎖国体制の大きな支柱となった。海上の戦いは果たして戦国時代で終息したのか。

はじめに──多様な海賊のあり方。彼らはどこからきて、どこに消えたのか

第一章 戦国時代の水軍と海賊
水軍≠海賊──水軍の定義、海賊の定義
海賊だから自立的なのか
水軍をめぐる呼称──「警固衆」「海賊衆」から「船手」へ
領域権力と水軍・海賊①──安芸毛利氏の素描
領域権力と水軍・海賊②──関東・東海の状況
水軍運用のあり方
豊臣政権と水軍大名
徳川将軍家と水軍

第二章 瀬戸内海の水軍と海賊
村上一族の繁栄
周防大内氏の水軍編成
豊後大友氏の水軍編成
安芸毛利氏の水軍編成
三好氏の「環大坂湾政権」と水軍・海賊
第三章 関東・東海の水軍と海賊
相模北条氏・房総里見氏と関東海域
駿河今川氏と東海地域
甲斐武田氏・三河徳川氏と東海海域
伊勢北畠氏・尾張織田氏と伊勢湾地域
第四章 海上戦闘の広域化・大規模化
毛利氏・三好氏の対決
織田氏・毛利氏の対決①──毛利水軍の東進
織田氏・毛利氏の対決②──織田水軍の西進
織田氏・毛利氏の対決③──混迷する戦局
織田氏・毛利氏の対決④──毛利水軍、崩壊せず

第五章 豊臣政権下の水軍と海賊
羽柴秀吉の台頭とその水軍
水軍編成の新機軸
豊臣大名化する海賊たち
水軍からみた小田原合戦
海賊(賊船)停止令の意味

第六章 朝鮮出兵における水軍と海賊
文禄の役の諸海戦①──対外戦争の衝撃
文禄の役の諸海戦②──朝鮮水軍への対抗策
水軍編成の変革
慶長の役の諸海戦①──存在感の薄い海賊たち
慶長の役の諸海戦②──大規模化する海上軍事
朝鮮水軍と明水軍

第七章 江戸時代における水軍と海賊
徳川将軍家の成立と「船手頭」①──海上勢力の軍事官僚化
徳川将軍家の成立と「船手頭」②──江戸城下の海上軍事
徳川将軍家の成立と「船手頭」③──海上軍事体制の多極構造
大船禁令の意味
消える海賊、残る海賊
「鎖国」と沿岸警備体制
終わりなき水軍運用

おわりに

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