農業消滅
農政の失敗がまねく国家存亡の危機
日本の食糧自給率は37%。もし輸入がストップし穀物価格が暴騰すれば……。日本の農業はいま、どのような危機にあるのかを考える。
鈴木 宣弘 著
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シリーズ・巻次 |
平凡社新書 979 |
出版年月 |
2021/07 |
ISBN |
9784582859799 |
Cコード・NDCコード |
0261 NDC 611
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判型・ページ数 |
新書 240ページ |
在庫 |
在庫あり
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徹底した規制緩和で、食料関連の市場規模はこの30年で1・5倍に膨らむ一方、食料自給率は38%まで低下。農家の総収入は13・5兆円から10・5兆円へと減少し、低賃金に、農業従事者の高齢化と慢性的な担い手不足もあいまって、〝農業消滅〟が現実のものになろうとしている。人口増加による食料需要の増大や気候変動による生産量の減少で、世界的に食料の価格が高騰し、輸出制限が懸念されるなか、日本は食の安全保障を確立することができるのか。農政の実態を明かし、私たちの未来を守るための展望を論じる。
はじめに
序 章 飢餓は他人事ではない
第1章 2008年の教訓は生かされない
第2章 種を制するものは世界を制す
第3章 自由化と買い叩きにあう日本の農業
第4章 危ない食料は日本向け
第5章 安全保障の要としての国家戦略の欠如
終 章 日本の未来は守れるか
あとがき
付録:建前→本音の政治・行政用語の変換表